ひらがなの学習にいい教材はないかしら?
楽しくひらがなを覚えられる、おすすめの絵本が知りたいわ!
今回はそのような疑問を解決する記事です。
2児の子育てを通して300冊ほど絵本を読んできたわたしが、実際に使ってみてよかったひらがなの絵本をご紹介します。
それがこちらです。
いもとようこ え / よこたきよし ぶん / 金の星社刊
息子は寝かしつけでこの絵本を読み、3歳でひらがなが読めるようになりました。
読み聞かせのために何気なく手に取ったこの絵本。
当時まだ3歳ということで、文字を覚えさせようという思いはありませんでした。
ところが息子はずいぶん気に入ったようで何度も読んでとリクエストし、いつのまにかひらがなを全部覚えてしまいました。
これにはわたしもびっくり!
文字が読めるようになった息子もうれしそう♬
今回は、わたしが「あいうえおのえほん」を繰り返し読んでみて感じたことや、息子の反応をレビューします。
こちらの記事を読めば、『あいうえおのえほん』の魅力を知り、また子どもの反応や変化をイメージしていただけると思います。
絵本選びに迷われている方や、子どもに楽しくひらがなを学んでほしい!と考えている方の参考になれば幸いです。
「あいうえおのえほん」ってどんな絵本?
まずは、「あいうえおのえほん」の概要をお伝えします。
作品名 | 『あいうえおのえほん』 |
表紙 | |
え | いもと ようこ |
ぶん | よこた きよし |
出版社 | 金の星社 |
発行日 | 2004年4月 |
ISBN | 978-4-323-03551-2 |
サイズ | 23.6×23.5cm |
ページ数 | 96ページ |
かわいらしい動物の絵がならんだ表紙が印象的な「あいうえおのえほん」。
絵を担当されたのは、いもと ようこさん。
絵本作家・挿絵画家として数多くの絵本を手がけていらっしゃいます。
独自の貼り絵の手法による、やさしくふんわりしたタッチの絵が印象的です。
書店や図書館の絵本コーナーで必ず見かけるといってもいいほど多数の作品で活躍されているいもとさん。
その作品をご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか。
いもと ようこさんについて詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
⇒⇒⇒ いもとようこの世界
さて、そんな素敵な絵が描かれた「あいうえおのえほん」では、見開き(左右2ページ)でひとつのひらがなが扱われています。
見開きの左のページでは、1ページをまるっと使ってひらがな一文字が大きく書かれています。
その下には、書き順も記されています。
右のページには、いもとようこさんの絵と、対象のひらがなを使用した文章が書かれています。
文章は、例えば「あ」であれば
ありさんが
『あいうえおのえほん』 いもとようこ え / よこたきよし ぶん / 金の星社刊
あひるさんに
ありがとう
のように、「あ」の文字が使われた文ですね!
なんだかあったかい文章だね!
言葉では実際の絵本の中身がイメージしにくいかもしれませんね。
出版社の公式ページに絵本のイメージが載っていましたのでご紹介しておきますね。
⇒ 金の星社 公式ページ 「あいうえおのえほん」
この本では、お父さんお母さんが「先生」になって子どもと一緒に絵本を開き、話をし、心のこもった言葉に出会える内容になっています。
また、絵本を通して親子でスキンシップをとる時間を大切にされています。
対象年齢とおすすめの使い方
対象年齢は「幼児から」となっています。(金の星社 公式ページ 「あいうえおのえほん」 参照)
※幼児とは一般的に、満1歳~小学校就学前まで。
「あいうえおのえほん」は年齢に応じて以下のような使い方がおすすめですよ。
4~5歳になってくると、絵本の内容は少々物足りない(言葉が簡単だったり物語形式ではなかったりするため)かもしれませんが、文字を学ぶという点でまだまだ活用できると思います。
本の見返し部分についているあいうえお表が便利だよ!
後述の絵本の魅力のところで詳しく伝えるね
「あいうえおのえほん」にデメリットはある?
「あいうえおのえほん」の魅力をお伝えする前に、デメリットはあるかな?と考えてみました。
いずれもデメリットというほどのものではないですが、参考までにお伝えします。
① 濁音・半濁音・拗音がない
「あいうえおのえほん」の見開きページで大きくのせられているひらがなは清音のみで、濁音や半濁音、拗音はありません。
- 清音: 「あ」~「ん」
- 濁音: 「がぎぐげご」「ざじずぜぞ」など
- 半濁音: 「ぱぴぷぺぽ」
- 拗音: 「きゃきゅきょ」「しゃしゅしょ」など
(絵本の中で使われている文章には濁音や半濁音、拗音も使用されています。)
しかしながら、最初にひらがなを学ぶ絵本としてはこちらで十分だと思います。
もし濁音なども学びたい場合には追加でほかの教材を使用するといいですよ!
我が家はこの絵本でひらがなに興味を持ったので、濁音などは無料プリント(※)を使って学んでいます。
(※)学習プリントサイト「ぷりんときっず」に無料で使えてかわいい
濁音・半濁音・拗音のあいうえお表があるよ!
② 厚みがあって少々重い
「あいうえおのえほん」はページ数が96ページあるため、厚みがあり重さも結構あります。
実際に計ってみたら、本の厚さは約1.5cm、重さは約670gでした!
手元にあった一般的なサイズの絵本(25×22cm, 36ページ)が厚さ約1cm、重さ約450gでしたので、それと比べると少し厚くて重いですね。
よって、持ち運びが少々大変かもしれません。
旅行に持って行く本としてはちょっと敬遠してしまいますね。
家で読む分には問題ないよ!
とはいえ、2歳くらいのお子さんでも「よいしょ!」と持てる重さなので、そこまで気にしなくても大丈夫だと思います。
「あいうえおのえほん」の魅力7選
それでは、「あいうえおのえほん」の魅力を7つお伝えします。
① 絵がやさしくてかわいい
まず第1の魅力として、絵がかわいらしいです。
いもとようこさん独特のふんわりしたタッチで、貼り絵の手法によるやさしい絵です。
登場するさまざまな動物は、どれもあたたかな表情。
見ていてほっこりした気分になります。
ひとつひとつの絵が大きく描かれているので、子どもの心にも残りやすいようです。
② あたたかい言葉に触れられる
この本では、小さな子どもでもわかりやすい、やさしくてあたたかい言葉が使われています。
「ありがとう」や「ごめんなさい」、「たのしいね」など、これらの言葉にこめられた気持ちを想像したり、親子で話し合いながら読むことができます。
1~2歳の小さなお子さんの言葉の学びにおすすめ!
③ 文章が短くてリズミカル
それぞれのひらがなには、そのひらがなを使った短い文が添えられています。
文が短いので、テンポよくページをめくることができ、子どもも飽きずに読むことができます。
また、それぞれの文章がとてもリズミカル。
例えば、「わ」の文字に添えられた文章は、
わにさんが
『あいうえおのえほん』 いもとようこ え / よこたきよし ぶん / 金の星社刊
わらった
わっはっは
となっています。
とてもリズムがいいですよね!
息子の頭にもリズムが残るようで、いつのまにかこれらの文を丸暗記していました。
絵本を読んでいないふとしたタイミングで、息子の口から口ずさむように出てくることも。
言葉のリズムの力はすごいですね!
④ 文字が大きく、手でなぞって練習できる
ひらがなが1ページにドーンと大きく書かれており、とても見やすいです。
字体も筆で書いたような美しい書体。
こちらできれいなひらがなの形を覚えることができます。
さらに、文字が大きく書かれているので、子どもがそれを手でなぞって書くことも可能。
書き順も同じページに書き添えられており、それを見ながら、時には親が子どもの手をとって文字を書いてみることができます。
読むだけでなく、書く体験を通して文字を学べるので、覚えるスピードが速いです。
⑤ あいうえお表(五十音図)つき
本の見返し(表表紙・裏表紙それぞれ)にあいうえお表がついています。
表表紙側: 文字のみ
裏表紙側: 文字と絵本内で使用されたイラスト
といった2種類のあいうえお表があります。
ひらがなの一覧があることで、ひらがな全体を見渡すことができ、以下のような使い方もできます。
- ひらがなの数を数えてみる
- 「あいうえお」のように五十音の順で発音してみる
- 自分の名前の文字を探してみる
- 「〇〇はどうやって書くの?」などと親子で会話する
- 絵本に登場した絵とひもづけて、あいうえお表を見る
絵本の楽しみ方が広がるのね!
⑥ 長く使える
先に対象年齢のところでもお伝えした通り、1~5歳くらいまで長く使うことができます。
絵本はそのときの興味や成長段階に応じて、一時期に集中して読むものが多いと感じますが、こちらの絵本は年齢に合わせた使い方で長く使用できます。
純粋に絵本として楽しんだり、文字を読み書きする練習をしたり。
息子は小さい頃から繰り返し読んでいるお気に入りの本なので、ときどき思い出したように
「あいうえおのえほん」、読んで!
と言ってきます。
⑦ プレゼントにもGOOD!
我が家では上の子が小さいときにこの絵本をプレゼントでいただきました。
繰り返し読んで楽しめて、ひらがなも学べるこの本はプレゼントにもよいと思います。
「あいうえおのえほん」は、上の子も気に入って読んでいましたが、その数年後に下の子でも大活躍。
しっかりした作りになっており、曲がったり破れたりしづらく長く愛用できるところもプレゼントに向いています。
長く愛用してもらえたら、プレゼントする側もうれしいよね!
読んだ子どもの反応や変化は?
さて次は、「あいうえおのえほん」を読んで
- 息子がどんな反応をしたか?
- 息子にどんな変化があったか?
をお伝えします。
① 「もう1回読んで!」「もっと速く読んで!」と要求
息子はこの絵本が気に入った様子で何度も「もう1回読んで!」とリクエスト。
一時期は毎晩のように読み聞かせをしました。
また、早口言葉のように速く読むのを面白がり、「もっと速く読んで!」と言います。
「あいうえおのえほん」の文は、短くてリズムがいいため、早口で読むのを聞くのが面白いようです。
そうこうしているうちに、息子は絵本の文章を丸ごと覚えてしまい、わたしが読み間違えると
そうじゃないよ! ~~~だよ!
などと訂正されることも。
適度な文の長さと言葉のリズム、そしてそれに合ったイラスト。
これらがセットになって、子どもの記憶に残るようです。
② 文字の概念を認識した
息子に「文字」という概念が備わりました。
3歳の息子はまだ話すこともおぼつかず、耳から聞こえた音を口に出し、徐々に言葉を覚えている段階。
そんな息子が、言葉はひとつひとつの文字がつながってできていると初めて知りました。
つまり、彼が知っている「りんご」という果物の名前は、「り」「ん」「ご」という3つの文字によって成り立っているということを知ったんですね。
大人にとっては当たり前すぎることも、子どもにとっては大きな発見でした。
③ 文字の形を覚えた
次に、息子はそれぞれの文字の形を意識するようになりました。
例えば、「き」のページを読みながら、
「き」って「さ」と似てるよね! 棒がひとつ多い!
などと言ってきます。
そうやって少しずつ、文字を覚えていっているようでした。
④ あいうえお表から文字をさがすのにハマる
徐々に文字を覚えてきた息子は、あいうえお表から文字をさがすようになりました。
あいうえお表を開き、息子はまず最初に自分の名前の文字をたどります。
そのあと、
「みかん」ってどうやって書くの?
「しんかんせん」は?
などと、延々と訊いてきます。
息子がひらがなに興味があることがよく伝わってきました。
そうやって少しずつ文字を覚えていくんですね!
⑤ ひらがなを全部覚えた!
そうこうしているうちに、すっかりひらがなを全部覚えてしまいました。
3歳の時点ではひと文字ずつ「り、ん、ご」などと読める程度で、まだスラスラ文章を読めるわけではありません。
けれども意図せずひらがなを読めるようになったのには驚きました。
「すごいね~字が読めるんだね!」などと褒めてもらい、息子も上機嫌です。
「あいうえおのえほん」はこんな人におすすめ!
「あいうえおのえほん」はこのような人におすすめです。
「あいうえおのえほん」を購入するなら、お子さんが1~3歳くらいがよいと思います。
それくらいの年齢から繰り返し読むと、愛着もわきますし、長く使えてコスパもいいですよ!
【まとめ】「あいうえおのえほん」は親子で楽しく学べるおすすめの1冊!
今回は「あいうえおのえほん」を実際に読んでみて感じた魅力や、おすすめの使い方をお伝えしました。
「あいうえおのえほん」は想像以上に息子が気に入った絵本で、兄弟ふたりにわたって活躍してくれています。
親子で楽しい読み聞かせの時間を過ごし、かつ効果的にひらがなを学べる1冊。
自分用にもプレゼント用にもおすすめですので、気になる方はぜひ手にとってみてくださいね。
いもとようこ え / よこたきよし ぶん / 金の星社刊
さて、お子さんの読み聞かせのネタに困ったら、気分を変えて「聴く絵本」を使ってみてはいかがでしょうか?
耳で「聴く読書」ができるAmazonの Audible(オーディブル)では、日本の昔話や世界の童話を聴くことができます。
英語で聴ける作品もありますので、お子さんの英語リスニングにもおすすめですよ。
Audible についてはこちらの記事にまとめていますので、よろしければご覧ください。
また、Amazonが提供する電子書籍読み放題サービス Kindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)でも絵本が読めます。
Kindle Unlimitedであれば、スマホやタブレットで手軽に読み聞かせができます。
我が子はいつもと違う読み聞かせに興味津々でした!
Audible と Kindle Unlimited はいずれも30日間の無料トライアル期間があります。
気になる方は気軽に試してみてくださいね。