FP3級に合格したんだけど、2級を受けようかどうしようか迷うな~
FP2級を受験するメリットはなに?
子育てしながらでも合格できるのかな?
今回はそんな方に向けて、わたしが子育てをしながら独学でFP2級を取得したときの体験をもとに、受験のメリットや大変だったこと、そしておすすめの勉強法をお伝えします。
わたしがFP2級を受験したときはこのような状況でした。
- 小学生と幼稚園児、2人の子育て中
- 専業主婦
- FP3級を取得済み
- 約4か月間、独学でFP2級の勉強をして合格
- 特にFPの知識を仕事に活かしたいという思いはなく、自身の家計見直しやスキルアップにつなげたいと考えていた
わたしがFP2級を受験したのはこんな理由です。
もともとお金の知識も常識もないまま過ごしてきたわたし。
「お金のことに自信を持てるようになりたい!」と思い、まずはFP3級を受験。
そこで、「なんでこんなことも知らなかったんだろう・・・」と自分の無知を実感。
お金のことについて学ぶことの大切さや面白さを知る。
その流れで、「せっかくFP3級を取得したんだし、この勢いでFP2級も取っちゃおう!」とFP2級を受験することに。
FP2級の受験を決めた当初、3級と2級では試験範囲が重複する部分も多いため、
「追加でもう少し勉強すれば合格できるでしょ!」と軽く考えていました。
けれども実際は、思っていたより試験勉強に苦戦しました・・・。
子育てしながら限られた時間で試験勉強をするのは大変ですし、根気も必要です。
FP2級は忙しい子育てママが、大切な時間と労力を使って取得する価値があるのでしょうか?
今回は、わたしがFP2級を取得してみた率直な感想をお伝えします。
注:わたしはFP2級において、日本FP協会の資産設計提案業務を選択して受験しました。当記事はそちらをベースにお伝えしています。
FP2級ってどんな資格?
それではまず最初に、FP2級の概要をお伝えします。
FP試験は 正式には
ファイナンシャル・プランニング技能検定(以下、FP技能検定)
といいます。
FP技能検定は日本FP協会が実施する国家検定で、1~3級があります。
FP2級は、FPの入門資格であるFP3級から一歩進んで、より実践的で詳しい知識を求められる資格です。
実質的に誰でも受験が可能である3級に対し、2級はFP3級合格者であることなど、条件をクリアした人のみが受験可能です。
(必ずしもFP3級に合格している必要はなく、ほかの条件をクリアしていれば受験可能です。)
また、試験は日本FP協会と金融財政事情研究会(きんざい)の2団体が実施しています。
学科試験と実技試験があり、学科試験はFP協会ときんざいで共通です。
実技試験は試験機関により科目が異なり、以下の中から1科目を選んで受験します。
試験機関 | 実技科目 |
日本FP協会 | 資産設計提案業務 |
一般社団法人 金融財政事情研究会 (きんざい) | 個人資産相談業務 中小事業主資産相談業務 生保顧客資産相談業務 損保顧客資産相談業務 個人資産相談業務 |
FP2級とFP3級の違いは?
試験範囲の違い
試験範囲は、2級では3級の範囲に加えて以下が追加になっています。
(追加範囲のみをピックアップして記載しています。)
分野 | 2級で追加になる範囲 |
ライフプランニングと 資金計画 | 中小法人の資金計画 |
リスク管理 | – (追加なし) |
金融資産運用 | – (追加なし) |
タックスプランニング | 法人税 法人住民税 法人事業税 消費税 会社、役員間および会社間の税務 決算書と法人税申告書 諸外国の税制度 |
不動産 | – (追加なし) |
相続・事業承継 | 事業承継対策 事業と経営 |
このように、主に法人の資金計画や税金に関する内容が追加になっています。
これら以外は2級と3級で同じ範囲になりますが、2級の方がより実務的で深い知識を問われます。
出題形式の違い
FP2級とFP3級では、出題形式に以下の違いがあります。
FP2級 | FP3級 | |
学科試験 | マークシート形式 4択 | マークシート形式 〇×判定、3択 |
実技試験 | 記述式 | マークシート形式 3択 |
学科試験は、3級では〇×判定および3肢択一式だったのが、2級では4肢択一式になります。
実技試験では、2級になるとマークシートではなく記述式になります。
記述式って、なんだか難しそう・・・
大丈夫です!
記述式といっても文章で答える問題はなく、正誤(〇 or ×)や選んだ選択肢の番号を記入したり、自身で計算した結果の数字を記入したりするものですので身構える必要はありませんよ!
難易度の違い
3級が基本的な知識を問う内容だったのに対し、2級になるとより実務的で深い内容が出題されるため難易度が上がります。
わたしは2級の勉強のときに、3級と同じように過去問題を繰り返し解きましたが、3級ではポンポン正解できていたのに対し、2級ではなかなか正解できず・・・。
体感だけど・・・想像していたより難しい!
最初はすべての問題に正解するつもりで一問一問をきっちり頭に詰め込もうとしていたのですが、このペースだと試験までに間に合わなさそう・・・。
そこで、限られた時間で合格を目指すため、途中で勉強の方針を「完璧を目指さず、まずは合格ラインを超える」ことに変更しました。
6割以上得点すれば合格できますので、ある程度の諦めも必要!と考え、テンポよく学習を進めました。
頻出問題や自分の興味のある問題は、過去問題を繰り返すうちに自然と頭に入ったので、何度やっても覚えられない問題の優先度を下げて学習しました。
必要な勉強時間の違い
一般的に、合格に必要な学習時間はFP3級で80~150時間、FP2級で150~300時間が目安といわれています。
わたしの場合、4か月間かけて勉強し、おおよそではありますが、
- 1~2か月目 1日30分ほど
- 3か月目 1日1~2時間ほど
- 4か月目 1日2~3時間ほど
これくらい勉強しました。合計150時間くらいですかね・・・。
一般的な学習時間に比べると少ない時間で済んだようですが、実際にやってみると、「2級は思っていたより勉強に時間がかかる!」と感じました。
特に2級の勉強で時間がかかったのは、試験勉強のメインとなる過去問題の演習。
同じ時間をかければ3級のときはもっと問題数をこなせていたのに、2級ではなかなか進まず・・・イライラ。
この2級の勉強に時間がかかる原因として、そもそも内容が難しくなったことに加え、各選択肢の文章が長いことがあげられます。
1問あたりの文章量が多く、かつ細かいところまでしっかり読まないと正しい答えがどれなのか判断できず、各設問をすみずみまで読んで理解するのに時間がかかる!
このように、2級は3級と同じペースでは勉強が進みません。
そのあたりを考慮して、余裕を持った学習スケジュールで取り組みましょう。
本番試験における、時間の余裕の違い
本番試験において、2級は3級に比べて時間の余裕がありませんので注意が必要です。
2級では3級より問題数が増えたり問題の選択肢が増えたりしていますので、解答に時間がかかります。
わたしは、3級の本番試験で試験時間に余裕があったため、2級もその調子で時間配分を気にせずマイペースに問題を解いていました。
そうこうしているうちに時間がなくなり、最後には何問か解けずじまいでタイムアップ。
あとで見直ししたかった問題もあったのに・・・叶わずでした。
「時間が足らなくて、解けるはずの問題が解けなかった!」
となってはもったいないですよね。
そうならないために、以下のことに気をつけましょう。
- 本番前に一度は時間をはかって問題を解き、時間の感覚をつかんでおく
- わからない問題や計算問題の確認に時間をかけすぎない
- 得意な問題から先に解答するなど、自分に合った戦略を練ってみてもOK!
2級の本番試験では時間配分も大切なポイントになってきますので、意識しておくといいですよ!
FP2級を取得するメリットは?
さて、FP2級を取得して得られるメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
FP2級を取得するメリットはこちらです。
それぞれについてみていきましょう。
仕事や情報発信など、活動の幅が広がる
FP2級ではお金のことについて、より実践的で詳しい知識を身につけることができます。
FPとして活躍したい方はもちろん、仕事や情報発信など活動の幅を広げることに役立ちます。
FP2級を保持していると就職や転職で有利になる場合がありますので、今後の仕事につなげたい方は3級からステップアップして2級を目指しましょう。
わたしの場合は特に仕事に活かしたいという思いはありませんでしたが、FP2級を取得したことで、今後その知識を仕事に活かせる可能性をゲットできました。
すぐに予定がない場合でも、将来の活動の幅を広げられる点で有効だと感じています。
自分に自信がつく
FP2級は、仕事でも活かせる専門的なお金の知識があることを証明できる資格。
そんな資格を取得したことが自分の自信につながりますね!
また、自身のライフプランニングや家計管理に自信をもって取り組めるようになります。
わたしがFP2級を取得して得られた1番のメリットはこの「自信」の部分だと思います。
忙しい子育てママでもできる!FP2級おすすめ勉強法
家事に育児に忙しい子育てママは、限られた時間で少しでも効率的に勉強したいですよね!
FP2級はなかなか手ごわい内容になっていますので、やみくもに学習していては遠回りになってしまいます。
こちらの記事に、わたしが「この勉強法が良かった!」「もっとこうすれば効率的にできたかも・・・」と感じた点をもとに、おすすめの勉強法をまとめています。
よければご覧くださいね。
FP2級の取得に役立った資格はコレ!
ここで、FP2級を取得するにあたり、「この資格を持っていてよかった!」と感じた資格を紹介しておきます。
それは、簿記(日商簿記検定試験)です。
FP2級で出題される決算書の役割や見方などは、簿記の基礎知識です。
また、簿記で学んだ仕分けや勘定科目の考え方が理解できていることで、スムーズに理解できる箇所が多くありました。
このあたりの知識を簿記の知識なくイチから学ぶとなると、なかなか厳しかったかなと思います。
簿記の資格(簿記3級があれば十分だと思います)をお持ちの方は、あわせてFP試験に挑戦されてみるといいかもしれません。
【結論】子育てママはFP2級を受験すべきか?おすすめはこんな人!
さてさて、なかなか試験勉強が大変なFP2級ですが、果たして子育てママはFP2級を受験すべきなのでしょうか?
結論、FP2級は以下のような方におすすめですので、該当する方は受験されてみるといいと思います。
仕事で活かしたい人はFP3級からステップアップして、FP2級を取得するといいです。
また、FP3級の受験をしてみてお金のことに興味がわいた方や、「もっと知りたい!」という方にもFP2級はおすすめです。
その熱が冷めやらないうちに(3級の内容が頭に残っているうちに)受験すると、効率よく学習できますよ!
一方で、特に仕事に活かす予定がなく、お金の基礎知識だけで十分!という方はFP2級は受けず、FP3級の知識でもよいと思います。
もちろんFP2級を取得するメリットもありますが、FP3級でも普段の生活に役立つ知識が得られます。
ですので、得られるメリットと、ご自身の状況(勉強にあてられる時間はあるか?など)を鑑みて受験を決めるのがいいですね!
ちなみに、FP3級は子育てママにぜひおすすめしたい資格です!こちらにまとめています。
【まとめ】ステップアップしたい子育てママはFP2級にチャレンジしてみよう!
FP2級はFP3級に比べると、より実践的で深い知識を問われ、試験勉強にもより多くの時間を要します。
とはいえ、FP3級を取得した方であれば違和感なく入っていける内容です。
忙しい子育てママでも、スキマ時間をみつけてコツコツ勉強すれば独学でも十分に合格できますよ!
仕事に役立てたい方、自身のスキルアップにつなげたい方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
わたしは、「FP2級を受験してよかった!」と感じています。
特に仕事につなげる予定はありませんが、それでもお金に関するより深い知識があることが資格という形で証明され、自信になっています。
また、お金に関する知識はわたしたちの生活に直結するとても身近なものです。
お金について学ぶことは純粋に面白いですね。
大切なお金の知識をこどもたちの世代に広めるためにも、まずはママから!
楽しんで学んでいきましょう~!